西部技術コンサルタント株式会社
住所:〒700-0977 岡山県岡山市北区問屋町6-101
電話:086-246-5666
道路、橋、河川、上下水道をはじめ、社会インフラの調査・測量・設計で皆さんの生活を支えている総合建設コンサルタント企業です。
プロフィール(左から)
●T.I.さん 架空技術グループ(課長) -1児のパパ-
●R.O.さん 架空技術グループ -1児のパパ-
男性育休が家族の絆を深める
─育休取得を考えたきっかけやご家族の反応はいかがでしたか?
R.O.
子どもの生活リズムがまだ安定していない時期に、そばで成長を見守りながら、妻の負担を少しでも減らしたいと考えたのがきっかけです。特に夜泣きと、赤ちゃんにずっとつきっきりになる大変さを想定していましたので、子どもが生まれて1ヶ月後に28日間育休を取得しました。妻からは、「大変な時期に一緒に育児できるのが心強い」と喜んでもらい、両親からも「今しか体験できない大切な時間だからしっかりと育児に取り組み、楽しみながら味わいなさい」と温かい言葉を掛けてもらいました。初めての子なので何もかもが新鮮で、かけがえのない時間を前向きに楽しみながら過ごしました。
―育児を通して気がついたことや、変化したことはありますか?
R.O.
自分が思っている以上に、小さな命を守ることが大変だと気づきました。特に首が座っていない赤ちゃんを扱うことの怖さを実感し「こんなに危ないんだ、丁寧に扱ってあげないといけないんだ」と感じました。夜中の授乳やオムツ替えなどで寝不足になることもありますが、そのたびに赤ちゃんの笑顔や小さな手に触れることで不思議と疲れが和らぎ、自分が父親になったのだと改めて認識することができました。また、一人で育児を行う大変さも理解でき、妻への感謝の気持ちでいっぱいです。
―しっかり子育てをしているのですね。
R.O.
育休時の1ヶ月で育児のノウハウがある程度できたため、育休後も土日には積極的に育児ができるようになりました。学びや気づきの多いよい機会だったと感じました。
―育休取得後に、家族との関係性や働き方に対する意識の変化はありましたか?
R.O.
育休を経験して、家族との時間の大切さをこれまで以上に実感しました。「夫婦ふたりでの子育て」と考え、一緒に子育てをしていく中でお互いの理解や絆が深まり、家族で協力し合うことの大切さを強く感じました。働き方に対しても、効率的に仕事を進めて定時に帰られるように工夫し、家族との時間を取れるようにしています。具体的には、担当エリアでのルートを効率的に設計し、移動時間を短縮したり、顧客との交渉業務においては事前アポで効率よく進めたりするようにしています。

男性育休を支える職場の理解と協力体制
―育休取得について上司や同僚に伝えた際の反応はいかがでしたか?
R.O.
育休を取得したいと上司に相談した際、T.I.さんから「業務はしっかりとフォローしていくので安心して大切な家族と時間を過ごしてください」と背中を押してもらい、とても心強かったです。同僚からも「取れるときに取っとき」とうれしい声をかけてもらいました。育休の制度や状況に応じた取得方法などを、総務の方が、制度や申請方法を詳しく教えてくれて助かりました。
―育休取得前後に感じた不安や復職後の職場のサポートについて教えてください。
R.O.
業務から離れることで周囲に負担をかけてしまうのではないかという不安がありました。しかし、約1ヶ月間業務を離れる間、別のメンバーやエリアリーダーがサポートにまわってくれ、スムーズに引き継ぎや調整が進みました。
T.I.
R.O.さんの育休取得は、グループにとって今回が初の男性育休取得であり、今後、グループ内の男性育休取得が取りやすい環境につながるため積極的に取得してくれたことに感謝しています。
R.O.
復職後、T.I.さんからは、体調を気遣い『家族との時間を大切にしなさい』という温かい言葉を掛けていただきました。
T.I.
そんなこと言ったかな(笑) 他のメンバーからも特に気を遣われたり、逆に『休んでいたんだから』といって大きな業務負担を強いたりすることもなく、育休に入る前と何も変わらない接し方をしていたため、仕事に戻りやすかったのだろうと思います。
―R.O.さんの育休取得は、グループ内に何か変化をもたらしましたか?
T.I.
R.O.さんの育休取得後、グループ内の他のメンバーからも「10月に育休を取ろうかと思います」と、当たり前のように育休取得の意向が笑顔で伝えられるようになりました。R.O.さんの育休取得が育休の取りやすい環境作りになったのだと思います。今の時代は男性が育休を取れる「いい時代になったな」と思いますが、逆に「前がおかしかった時代」と言えるのではないでしょうか。私の頃は、育休は「女性が取るもの」という感覚でした。働き方も今ほど労働時間が決められておらず、平日どころか休日も遅くまで仕事をする環境でした。今は夫婦どちらも子育てを大切に捉え、協力し合う流れになってきていますね。R.O.さんのときのような働きやすい環境をずっと作っていきたいと考えています。

子育て支援の未来へ―企業と社会に伝えたいこと
―子育て支援について、R.O.さんから会社への提案はありますか?
R.O.
今後育休を取得する社員が増えることを見据え、分からないことを気軽に質問できるコミュニティ(チャット・メールなど)があれば便利だと感じました。また、申請の際に必要な書類が多く分かりにくかったため、申請をしていく流れや書類記入例を確認できれば便利だと思います。経験者同士で情報交換ができるような場所もあればいいですね。
―男性育休取得は、社会的にはまだハードルがあるかと思いますが、子育て支援制度に関して提案やご要望があれば教えてください。
T.I.
人材にゆとりのない企業や職場では、育休取得によって他の社員への負担が増え、育休を取れなかった世代や子どもがいない社員が不平等に感じるのではないかと心配です。これらの解消策として、育休を取得する社員のいるグループのメンバーへ「子育て支援サポート手当」のような金銭的なフォローがあれば、不平等感の解消につながるのではないでしょうか。
―企業ごとの育休取得に対する温度差や、妻側のキャリアロスについてどうお考えですか?
T.I.
各企業での育休取得に対する温度差が、育休取得を推進する企業の負担を大きくしていくのではないかと感じます。例えば、夫側の企業が育休取得に積極的でない場合、妻側の会社(取得しやすい会社)が負担を負うことになります。もし妻側の会社が積極的でなければ、妻側のキャリアロスによる退職にもつながりかねません。企業間の温度差は一社だけでは解決できず、社会全体で取り組む必要があると思います。

西部技術コンサルタント株式会社
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