カバヤ食品株式会社
住所:〒709-2196 岡山県岡山市北区御津野々口1100
電話: 0120-24-0141
『タフグミ』(グミ)や『塩分チャージ』(清涼菓子)、『セボンスター』(玩具菓子)などの製造・販売を行う菓子メーカーです。おいしさだけではなく、消費者の心に響く価値を備えたブランドを提供し続けることを目指しています。
<プロフィール>
●Y.K.さん 玩具ブランド企画部 玩具ブランド企画課
目次
自由に組み立てて遊べる❝恐竜のほね❞がモチーフのプラキットをシリーズ展開
―カバヤ食品のロングセラーブランド『ほねほねザウルス』が、2026年7月で発売から25年目を迎えました。最新シリーズの第48弾(2026年9月発売)では、全8種類の恐竜組み立てに加え、「スペシャルパーツ」を集めると妖怪をテーマにしたスペシャルモデルが完成し、さらに大合体「ほねほね九尾の狐」も楽しめます。子どもの創造力や考える力を育む効果も期待される知育的な側面ももつプラキット(プラスチック製の組み立て式模型の一種)です。四半世紀にわたり愛され続ける『ほねほねザウルス』の魅力や特徴などについて開発担当のY.K.さんに伺いました。まずは誕生の経緯から教えてください。
Y.K.
いつの時代の子どもたちも強く惹かれる❝恐竜❞が『ほねほねザウルス』のモチーフになっています。開発のきっかけは、1990年代に販売していた当社の玩具菓子『どっきんモンスター』にラインアップされていた「がいこつ戦士」というキャラクターが、小学校低学年の男の子たちに人気が高く、特に❝ほね❞がモチーフにされている点が支持されるのではないかと感じたからです。以降❝ほね❞モチーフを起点に図鑑などで身近な恐竜の化石へと連想させていくことで『ほねほねザウルス』のアイデアにたどり着きました。
―子どもたちに楽しく遊んでもらうためにどのような工夫を凝らされたのでしょうか。
Y.K.
『ほねほねザウルス』の特徴である自由に組み替え、合体ができる共通のジョイントパーツは、『どっきんモンスター』のフィギュアをつなぎ足せる特徴を発展させたものです。つなぎ方次第で無限の組み合わせが可能な『ほねほねザウルス』シリーズは子どもたちの創造力を刺激し、いつまでも楽しめます。❝ほね❞がモチーフのため、リアルすぎるとグロテスクになり、デフォルメしすぎると❝ほね❞が持つ格好よさが失われてしまうので、デザイン性や繰り返し遊ぶためのパーツ強度などを熟慮し、着想から発売までに約1年を要しました。
発売当時からの一貫した魅力が子どもたちの支持を集める
―2002年の発売以来『ほねほねザウルス』は子どもから大人まで幅広いファンに愛され続けています。その理由をどのように受け止めていますか?
Y.K.
『ほねほねザウルス』がもつ自由さと組み立て後の達成感が、子どもたちのさまざまな可能性を開花させるきっかけになっているからではないでしょうか。正解も不正解も勝ち負けもなく、好きなように楽しむことができ、豊かな創造力を育むきっかけになっていることが、支持される理由の一つだと考えています。私たちは、その小さな成功体験や挑戦の積み重ねが、将来の子どもたちの「生き抜く力」につながると信じています。『ほねほねザウルス』を単なる玩具ブランドではなく、子どもたちの創造力や考える力を育み、自信を持ってもらえるブランドへと成長させ、そしてその成長を保護者が誇らしく見守れるような存在を目指します。加えて当初からの一貫性も大きなポイントです。好きな恐竜が選べる中身がわかるパッケージと、子どもがお小遣いで買える価格も、25年前から変わらないことです。発売から25年目を迎え、『ほねほねザウルス』を楽しんだ方が親になり、子どもと一緒に『ほねほねザウルス』を楽しむ、遊びの輪が広がっていることが、とても嬉しいです。

―対象年齢6歳以上になっています。安全性への取り組みについてはいかがでしょうか。
Y.K.
子どもが安心して遊べるように、例えば尖った部分は最低限まで丸め、指でシミュレーションを繰り返すなど、触れてもケガをしにくい形状に調整しています。『ほねほねザウルス』らしい❝ほね❞がもつシャープさを残しつつ、遊びの中で安心して触れるパーツデザインの実現に努めています。
―パーツへのこだわりも教えてください。
Y.K.
一般的にプラキットでは流用パーツを使うケースが珍しくないのですが、当社の『ほねほねザウルス』では恐竜の骨の見本を取り寄せ、図鑑などを参考に、それぞれの恐竜に合わせてパーツのデザインを考案しています。また「恐竜が好きになる入り口になった」という声に応えて、恐竜の種類によって異なる脚の位置や可動域を再現し、恐竜の骨格として説得力をもたせることも大切にしています。キバやツメの鋭さといった恐竜がもつ格好よさを残し、子どもが手に取りたくなる『ほねほねザウルス』らしさを表現できるように創意工夫しています。しかもシリーズ共通のジョイントパーツにより、第1弾から最新の第48弾、派生製品の全てをつなぎ、合体させてオリジナルの『ほねほねザウルス』を作れる仕様も特徴です。初めて購入した『ほねほねザウルス』を大切にしている方もいらっしゃるので、一緒に遊べるように今後も共通のジョイントパーツを使用し続けます。

恐竜といえば『ほねほねザウルス』といわれるように、さらなる成長を目指す
―恐竜の聖地として知られる福井県立恐竜博物館(勝山市)で、『ほねほねザウルス』発売25年目を記念した全国初の展覧会が開催されました(2026年3月14日~5月24日)。会場はどのような様子だったのでしょうか?
Y.K.
「ほねほねザウルスワールド in 福井県立恐竜博物館」として、歴代の『ほねほねザウルス』約千体が大集合するゾーンや巨大な『ほねほねザウルス』と記念撮影できるゾーンなどを設け、第1弾から第47弾までの全てのパーツや派生製品、ジオラマなどを展示しました。
―まさに発売25年目を目前にした一大イベントだったのですね。会場はユーザーと触れ合える貴重な機会になったのではないでしょうか。
Y.K.
遠方からも多くの方にご来場いただき、展示品をじっくり楽しそうに見てくださっている姿がとても印象的でした。私たちが作った製品や世界観が愛されていることを実感でき、とても嬉しかったです。他にも商業施設などで体験イベントを行っています。初めは子どもだけが夢中になって組み立てるのですが、最終的には保護者も関心をもち『ほねほねザウルス』を購入していただく様子をたくさん見てきました。近年は子どもの集中力の高め方が話題に挙げられますが、集中力を発揮しながら我が子が楽しむ様子を見て、保護者にも製品の価値を感じてもらえていると思っています。

―最後に開発担当としての抱負をお願いいたします。
Y.K.
これからも、『ほねほねザウルス』をより楽しんでもらえるブランドに育てていきます。現在、玩具菓子と児童書の二本立てで『ほねほねザウルス』のキャラクターや世界観を発信していますが、今後は各種アイテムやイベントなどを手がけ、SNSでも話題を発信し、恐竜のおもちゃといえば『ほねほねザウルス』と想起されるように成長します。
―『ほねほねザウルス』開発のこだわりを垣間見て、玩具菓子に対する認識が一変しました。『ほねほねザウルス』の頭や尻尾、胴体といったパーツのクオリティーの高さ、全シリーズ共通のジョイントパーツの採用などを知り、「神は細部に宿る」を目の当たりにした印象です。貴重なお話をありがとうございました。
▶かぞくと編集部:楽しく組み立てるだけでなく、パーツの合体を通して「自分で考えて挑戦し、達成する」という小さな成功体験を与えてくれる『ほねほねザウルス』。 夢中で手を動かす頼もしい背中と、それを優しく見守る保護者の方の眼差しが目に浮かびます。『かぞくと』としても、子どもの成長と親子の時間にそっと寄り添い続けるブランドの深みを実感した取材でした。
