平林金属グループ
〒700-0973 岡山県岡山市北区下中野347-104
電話番号:086-246-0011
鉄・非鉄金属及び使用済み家電・車のリサイクル事業を行っており独自の再資源化システムで高品質の原料を創出する総合リサイクル企業。「えこ便」では家庭の片づけモノを回収、再資源化するサービスを行っています。
プロフィール(左から)
総務M.T.さん 人事・総務部 総務課 係長 1児のママ
K.A.さん マテリアルリサイクル部 マテリアルハンドリング係 係長 2児のパパ
総務Y.I.さん 人事・総務部 総務課 課長
育休を経験したことで、家事と子育ての大変さに気づくことができた。
―K.A.さんは事業所内での男性育休取得者の第1号だったそうですね。
K.A.
はい。2022年に一人目の子が生まれたときに1週間、育休を取得しました。その後、2024年に二人目が生まれまして、そのときは2週間の育休に加えて1ヶ月間の時短勤務をしました。
総務Y.I.
時短勤務も男性ではK.A.さんが第1号でした。
―育休の取得を考えたとき、職場の方とどんなお話をされましたか?
K.A.
ありがたいことに、先輩方が「心配せずに取ったらいいよ」と背中を押してくださいました。「自分たちの頃は男性が育休を取る時代じゃなかったけど、今はもう違うから」と。
―それはうれしいお言葉ですね。K.A.さんのあとに続いて育休を取った男性社員の方はいますか?
K.A.
後輩が2人取っています。事前に「ぼくも育休を取ろうと思うんですけど」と相談を受けたので、自分の経験から「ぜひ取って」と伝えました。私は1〜2週間の育休でしたが、1ヶ月間の育休を勧めました。
総務Y.I.
K.A.さんが男性育休を取ってくれたので、あとの方が続きやすかったと思います。総務としても、先陣を切ってくれてありがたかったですね。
K.A.
その後輩は育休中の職場のことを心配してくれたんですが、「他のメンバーでカバーできるから大丈夫だよ」と伝えました。私も先輩から同じことを言われたので。
―そう言ってもらえると、育休を取る方も気持ちがラクになるでしょうね。
K.A.
時代の変化や制度の整備もありますが、当社の社員が以前より増えたことも育休を取りやすくなった理由の一つだと思います。
―他のメンバーで仕事をカバーできる職場環境をつくっておくことは、育休推進の大きな後押しになるのでしょうね。
総務Y.I.
会社のほうからも育休の取得を勧めてはいますが、現場の方が長期で休みやすい環境を整えてくださっているのは助かりますね。
K.A.
私の休業は、結果的にそれをカバーする後輩社員たちの成長にもつながりました。今後、他のメンバーが育休を取るときも、その機会をポジティブに活かせるのではないかと思います。
―育休の経験を通してお考えになったことはありますか?
K.A.
ママってすごいな、ということですね。ご飯つくって洗濯してお風呂に入れて寝かしつけて、というのを自分が経験してみて、大変さがよく分かりました。だからこそ、二人目のときはなおさら「しっかり助けなきゃ」と思いました。
―経験したことで気づかれたのですね。
K.A.
はい。もし育休を経験しなかったら、妻の大変さをそこまで強く感じなかったと思います。気づくことができてよかったです。
―現在はどのように奥様と子育ての協力をしていますか?
K.A.
妻も働いているので、子供の用事があるときは有休を取れるほうが取って、交互に面倒を見るようにしています。
―お子様と過ごす中で好きな時間はありますか?
K.A.
毎日、朝起きたときにそばで寝ている子供の姿を見ると「今日もがんばろう」と思えるんです。自分の活力になってますね。
―ありがとうございました。男性社員の育休と時短勤務の先駆けとなったK.A.さんのお話を伺えてよかったです。

では次に、総務課にお勤めで出産・育休を経験されているM.T.さんにお話を伺いたいと思います。
社員の声に耳を傾けながら、より働きやすい職場づくりをめざしていきたい。
―総務課のM.T.さんは出産・育休経験者と伺っています。育休と子育ての経験を通して、総務としてのお立場からお考えになったことはありますか?
総務M.T.
私自身も育休で長期間、職場を離れることへの不安がありましたので、休業中の方へのサポートを大切にしています。社内報の共有の他、月に1回、休業者が所属している部署から近況報告を送ってもらって、職場の状況が分かるように配慮しています。
―社内の状況が分かっていると復職するときも安心できますね。
総務M.T.
そうですね。同時に、育休に入る前に本人に「どのくらいの頻度で連絡があったらうれしいですか?」と確認するようにしています。必要事項だけで十分という方もいますし、人によって希望が違いますので、押しつけにならないように個人に合わせて調整しています。
―復帰後のサポートはありますか?
総務M.T.
はい、今年(2025年)から復帰2ヶ月後の面談を導入しました。「思っていた復帰後のイメージを実現できていますか」「困っていることはないですか」といったヒアリングを通して、スムーズな職場復帰に協力しています。
総務Y.I.
総務に育休経験者のM.T.さんがいることで、育休取得者に寄り添ったお話ができていると思います。

―気持ちを分かってくれる人がいると、育休を取得する方は心強いでしょうね。他に取り組まれていることはありますか?
総務M.T.
今年から社内の時短勤務制度を改正しました。法律では「子供が3歳になるまで」ですが、当社ではこれまで、「小学校入学まで」と規定していました。それを更に延長して、「小学校卒業まで」としました。
総務Y.I.
これも子育て社員へのヒアリングから生まれた改正なんです。時短勤務期間の延長は、特に多い要望でした。
―M.T.さんは復職後、フルタイムで働いていらっしゃるんですよね。
総務M.T.
はい、私はフルタイムで復職したのですが、保育園の送迎時間に、間に合うように時差出勤をさせていただいています。フルタイムで復帰したい方にも、このような選択肢が用意されているということを知ってもらえたらと思います。
―今年から始まった取り組みがいろいろとあって、まさに今、変革が進んでいるところなんですね。
総務M.T.
他にも今年から始めた取り組みとして「ひらきん子育て広場」があります。これはママさん社員を中心とした座談会で、子育ての経験談を語ったり、情報共有ができる場として企画しました。お子様もお連れいただいて、親子でフォトフレームづくりを楽しんだりもしていただきました。
総務Y.I.
シッターさんを手配して、座談会のときにみなさんが落ち着いて話せる環境をつくりました。
―すばらしい企画ですね。反響はいかがでしたか?
総務M.T.
「とても楽しかった」「先輩ママ社員からアドバイスがもらえてよかった」と、大変喜んでいただけました。好評でしたので、さっそく第2回の開催を計画しています。
総務Y.I.
今後は育児休業中の方も希望があれば参加できるようにしたり、パパ会も開催していきたいと考えています。
総務M.T.
この座談会も社員へのヒアリングから出てきたアイデアなんです。これからもみなさんの声に耳を傾けながら、より働きやすい職場、ワークライフバランスを考えた職場づくりをめざしていきたいと思っています。

―積極的に制度の変革を続けていらっしゃる平林金属様の事例を伺うことができてよかったです。どうもありがとうございました。