スズキ岡山販売株式会社

男性が育休を申請しやすい企業風土

2025.09.05

プロフィール(左から)

T . H .さん 自動車整備士 -2児のパパ-

Y . M .さん 管理本部 総務部 新卒採用・中途採用・両立支援窓口

Y . T .さん 管理本部 総務部 新卒採用・中途採用・両立支援窓口

産後パパ育休制度の利用者が増加中。

―スズキ岡山販売様では、今年(2025年)に入って育休を取得した男性社員がすでに4人いらっしゃるそうですね。これは産後パパ育休(出生児育児休業)でしょうか。

Y . M .

はい、4週間の産後パパ育休ですね。2022年に制度ができて以降、社内で「こういう制度がありますよ」と積極的に広報を続けてきたのですが、それが実を結んできていると思います。本日の取材でお話しする整備士のT . H .もその一人です。

―社内で推奨されていれば、男性も育休取得を申請しやすいでしょうね。具体的には総務でどのようなサポートををされていますか?

Y . M .

女性も男性も、本人や奥様が出産を控えている場合に、気軽に私たち両立支援スタッフに相談していただけるよう、お知らせしています。相談があったら、まずは面談の場を設けて産休・育休制度について詳しくご説明します。その上で、どのように制度を利用するかを判断してもらうという流れですね。

Y . T .

その後、休業の取得を決めた方には、その社員の上長にも同席してもらって一緒に面談をしています。そうすることで、男性育休の場合も「いつ頃から休みに入るか」といった具体的な話がスムーズに進みますし、現場の事情とのすり合わせもしやすくなります。

―上司の方に同席してもらえるのは助かりますね。

Y . T .

そうですね、社内で推奨しているとはいえ、やはり男性育休についてはどうしても本人が負い目を感じやすいという面があると思いますので、そこをできるだけフォローできればと思っています。

Y . M .

さらに育休からの復帰前にも面談をして、復帰に向けてなにか困りごとがないかをヒアリングし、相談に乗るようにしています。

―それは心強いですね。育休制度の他に、子育て社員の働きやすさにつながる取り組みはありますか?

Y . T .

当社では、子育て中の社員に限らず、すべての社員を対象にフレックスタイム制度を導入しています。コアタイムは11時から14時までで、それ以外の出退勤時刻は各自の業務やライフスタイルに合わせて調整が可能です。日によって勤務時間帯を変えることもできるため、子育て中の方はもちろん、さまざまな事情を持つ社員にとって働きやすい環境となっています。実際に、私たち自身も含め、多くの社員がこの制度を活用しています。

―「朝子どもを保育園に送ってから出社しよう」「保育園から呼び出しがあったから早く帰ろう」というふうに自分で決められるということですね。当日に決めてもよいのですか?

Y . T .

はい、当日でも大丈夫です。たとえば「昨日1時間残業したから今日は1時間早く帰ろう」というように労働時間の調整ができます。

社内で育休の推奨がされているので、悩むことなく決めることができた。

―スズキ岡山販売の整備士で産後パパ育休制度の取得第1号となったのがT . H .さんだと伺っています。どんなことを考えて決められましたか?

T . H .

二人目の子供ということもあり、妻からも育休が取れるなら取ってほしいと言われ、私もできる限りサポートしたいという思いがあって申請しました。整備士では最初だったのですが、他の部署で男性育休の前例がありましたし、総務の方々が制度の周知や取得の後押しをしてくださっていたため、悩むことなく申請を決めることができました。

―申し出がしやすい風土というのは大切ですね。お二人目ということになると、なおさら奥様ひとりでは大変ですね。

T . H .

はい。上の子が生まれたときはまだ産後パパ育休制度がなかったこともあり、通常の育休取得には踏み切れなかったので、この制度はありがたかったです。

―上司の方とは事前にどんなお話をされましたか。

T . H .

自動車整備の業務で「完成検査」という役割があるのですが、それは「自動車検査員」という資格を持っている人にしかできない仕事なんですね。私は有資格者なので、一人少なくなるとその分他の方が忙しくなります。そこを業務に支障がでないよう工夫していただきました。

―たしかに、資格取得者など「その人にしかできない仕事」があまりにも偏っていると、長期の休みが取りにくくなるという面があるでしょうね。育休制度の浸透を考えたときに、各企業様の中で検討課題になるポイントかもしれませんね。

T . H .

そうですね。私が抜けることで一人分の完成検査業務を担う人が減ることになりましたが、お客様にご迷惑をおかけすることなく業務が円滑に進むよう調整していただき、大変感謝しています。

T . H .さんのあと、すでに2人の男性社員が育休取得をしたそうですね。

T . H .

後輩だったのですが、「僕も育休を取ろうと思うんですけど」と、事前に相談を受けました。

―男性育休の先輩として、T . H .さんが先鞭をつける形になったんですね。

T . H .

自分がきっかけになったとしたら、よかったです。

育休を経て、自分の中で家事をすることが当たり前になった。

―育休を通して気づいたこと、ご自身の中で変わったことなどはありますか。

T . H .

育休中は私が家事を全般的にやっていたのですが、復帰後も、自然と家事を分担して続けるようになりました。自分の中で家事を率先してするようになったというのはよかったと思います。

―すばらしいことですね。職場のほうでの変化はありましたか。

T . H .

この数年でパパ・ママ社員がどんどん増えていまして、職場には私の他にも同じくらいの歳の子を持つ社員が多くいます。お互いに気持ちが分かるので、子供が熱を出したとか、急に迎えに行かなくてはならなくなったといったことがあっても、言い出しやすいという雰囲気があります。

―同じ立場で働いている方が周りにいるということも、働きやすさにつながるわけですね。お子様の事情などで休みを取ることはありますか?

T . H .

はい、有休を使って休んでいます。当社では月に1回は必ず有給休暇を取るように勧められているということもあり、気兼ねなく申請することができます。

―育休制度だけでなく、子育て社員さんが普段から働きやすい環境づくりというのは大事ですね。

T . H .

そうですね。半休の取得も可能なので、活用しています。

―お休みの日など、普段はご家族とどのように過ごされていますか。

T . H .

家の近くに公園があるので、よく遊びにつれていってますね。上の子とサッカーボールで遊んだり、最近だと自転車の練習をしたり。子育てをしていると、やはり子供の笑顔を見られる瞬間がなによりうれしいです。

―男性育休の先駆けとなったT . H .さんにお話を伺えてよかったです。どうもありがとうございました。

スズキ岡山販売株式会社

住所:〒701-0151 岡山県岡山市北区平野622-5
電話:086-292-3512

岡山県全域をエリアとし、スズキ車の販売・整備・アフターサービスを行うスズキ(株)直営ディーラー。充実した研修制度・福利厚生を備えており、パパ育休の取得も積極的に推奨。働きやすい環境づくりに努めている。