株式会社天満屋ストア

法定+αの子育て支援で育休取得促進を図る

2025.09.16

プロフィール(左から)

R.K.さん 商品第二部 加工食品部門(係長) 3児のパパ

T.T.さん 商品第二部 ファッションウェア部門(主任) 3児のママ

「産後パパ育休」施行後、男性取得率100%に

―今回はスーパーマーケットでバイヤーを務めるお二人、3児のママT.T.さん(婦人服担当)と3児のパパR.K.さん(食品担当)からお話をうかがいます。年間を通じて多忙を極めるお二人がどのように子育て支援制度を活用し、育児休業を取得されたのでしょうか。まず本部勤務の男性として初めて育休を取得したR.K.さんから、一連の流れを教えてください。

R.K.

育休を取得したのは2024年10月から11月にかけてです。妻の希望もあり、2回に分けて育休を取得しています。

―周囲の反応はいかがでしたか?

R.K.

上司をはじめいろいろな方に気づかってもらいました。出産予定の10月は特に忙しい時期で、継続的な業務が求められる期間だったからです。すべてが初めてで、滞りなく業務が遂行されるかなど懸念事項に対応するために人事担当者と上司、私を含めた4人で面談していただき、心強かったです。

―同僚はどのような様子だったのでしょうか?

R.K.

驚いたようでしたが「三人目は大変だね」「頑張って」と声をかけてくださり、私が安心して育休を取得できるような雰囲気づくりをしてくれました。また、私の不在時は業務をフォローしてくださいました。

T.T.

私は店舗勤務の時に3人を出産し、一番下の子が1歳7ヶ月になる2024年9月に本部へ異動しました。通常は出社して勤務していますが、子どもが発熱した時にはテレワークに切り替え、看病のため数日間在宅勤務にして仕事と育児を両立しています。

子育て支援をより充実させるための取り組み

―2022年10月に施行された産後パパ育休で、企業側から従業員への取得促進が義務化されました。R.K.さんにも何か良い影響はありましたか?

R.K.

産後パパ育休の制度が出来てからは、子育て支援制度がさらに使いやすくなりました。私が一人目二人目の時は、現在ほどパパ育休に関する制度が充実しておらず、店舗勤務だったこともあり育休を取りませんでしたが、国の制度の充実と自分自身の環境の変化から、三人目の際は安心して育休を取ることができました。

そして私自身も、国が育休の取得推進を主導するのであれば応えたかったし、私が育休取得の前例となって若い人たちに発信したいという考えが生まれました。

―貴社では、育休取得者を社内報で紹介したり、該当する方に直接声掛けをして「育休はみんな取るのが当たり前」という雰囲気を高めているとのこと。R.K.さんも社内報に掲載されて、周囲の反応はいかがでしたか?

R.K.

業務的にどうだったのかとか、家庭についても聞かれました。子どもがいることを社内報で知った方は「何人目なの?」「男の子? 女の子?」など内容はいろいろでした。

T.T.さんと社長が直接お話しされたことが、子育て支援生制度の運用条件緩和のきっかけになったそうですね。

T.T.

年に一度社長と面談の機会があり、その際に半日有給の運用について話しました。これまでは、前月までの申請が必要だったため、子育てや介護、体調不良など突発的なことには使いにくいという問題点がありました。以前から社内で課題にはなっていましたが、国の育児休暇・介護休暇の制度の充実とともに、当社の制度も変わり、現在は当日の申請も可能になりました。

―大役を果たされましたね。

R.K.

私も妻が働いているので、子どもの発熱などで急遽病院に連れていくこともあります。確かにそのような制度の方が休暇を取りやすいと思います。

法定以上の休業取得が可能な制度を導入

―貴社は10年以上も前から、法定を上回る育児休業制度を導入しているとのこと。具体的な内容を教えていただけますか?

T.T.

法定では産前休業は出産予定日の6週間前から、産後休業は出産の翌日から8週間まで取れます。弊社では産前休業は出産予定日の8週間前から取得可能になっています。私の場合、第一子の時はぎりぎりまで働きたかったので6週間前から取得しました。第二子、第三子では上の子がいますし、私の体調などもあり8週間前から休めたのは良かったです。

R.K.さんからも子育て支援制度や周囲のサポートに対する印象を聞かせてください。

R.K.

育休を取得する際、産後パパ育休が施行された2022年10月に弊社独自の法定外休暇として特別休暇が導入されていることを知りました。男性でも育休が取りやすいように自分の有給ではなくて、会社から付与される有給を7日間取得できる制度があるのは心強く、良かったです。

―男性にも積極的に育休を取得してもらうための特別休暇が功を奏したということですね。また機会があれば育休を取得されますか?

R.K.

そうですね。一度経験しているので私も周囲も不安なく制度を活用できますし、段取りがわかったので仕事に関して多少は気がラクだと思います。また産後で大変な妻を1ヶ月間手伝うことができましたし、会社にとっても次世代のためになるはずなので取得したいと思います。

経験者からのアドバイス & ご意見など

T.T.さんR.K.さんにそれぞれの育休を振り返ってもらい、次世代へのアドバイスやメッセージをいただけますでしょうか。子育て支援制度を利用して、伝えたいことや得られたことはありませんか?

T.T.

私は時間についての考え方が変わりました。子どもの成長も仕事も時間に限りがあるので、後悔しないように大切に過ごすよう心掛けるようになりました。現在は6時間の時短勤務に変更し、子どもの成長を出来るだけそばで見守ることができるようにしています。仕事の優先順位をつけたり、周りとフォローしあったりすることで、子どもの急な発熱などにも対応できるように工夫しています。

R.K.

育休中は仕事が途切れるので、いろいろ不安に感じることでしょう。育休後、自分が元の場所に戻れるか、仕事についていけるかといった心配もあると思いますが、一度育休を経験すれば杞憂に終わるはずです。若い人たちは積極的に育休を取ってもらえればと思います。

―貴社ならではの育休取得における男女差を縮めるための子育て支援制度の改善、新たな制度の導入、取得促進の風土づくりといった長年にわたる取り組みは素晴らしいと思いました。貴重なお話をありがとうございました。

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